『それはただの先輩のチンコ』感想
タイトルのインパクトにやられて手に取った作品なのですが、面白かったです。
本当にタイトルの通り「チ〇コ」(一応伏字)をめぐる短編集です。
でも、エロマンガというわけではなく、ちょっと哲学的?というかなんとも不思議な読後感でした。
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物語中では、「チ〇コ」を切断されても再生する、という設定です。
トカゲのしっぽみたいですね。
で、女の子たちはだったら気軽に好きな相手からとっちゃえばいいじゃん、となるわけです。なんかもうその発想がすごい。
しかも、トイレに仕掛けて、「チ〇コ」を切り落とすギロチンみたいなものを販売する店まであるんですね。
好きな相手の一部を所有したい、とかだったら髪の毛とかでも良い気がするんですが、(それもちょっと怖い)「チ〇コ」はよりその人の分身という感じがするんだそうです。
片思い相手の「チ〇コ」を恋人として愛する子、
好きだけど付き合うのは面倒なので「チ〇コ」だけとってきて愛でる子、
結婚はしたくないけど子どもは欲しい、という理由で「チ〇コ」を所持する子…
いや、言葉にすると割と狂気なんですが、そんな女の子たちが、ほんわかしたかわいい絵で描かれているので読みやすいです。
そもそも「チ〇コ」と持ち主の人間を切り離して考えることは普通ないですよね。
本来切り離せないものが別々に存在できるとしたら。
好きなひとの一部(生殖機能アリ)を所有できるなら本人は手に入らなくても良いと思えるのか。
でも、体の一部を愛しても本人の心は別にあるわけで、それはその人のことを好きだと言えるのか。
ていうかそもそも「チ〇コ」って男性にとっても女性にとってもどういう存在なのか。
(ゲシュタルト崩壊)
結構考えさせられてしまいました。
男性が読んだら共感しながら読めたりするんだろうか…
他にも持ち主が落とした「チ〇コ」が女の子に間違ってくっついてしまったり、
意思を持ったバイブが暴走して「チ〇コ」を襲ったり、といった、シュールなお話も収録されています。
ちょっと本屋で購入しにくいタイトルですけど
独特な視点で真面目に?「チ〇コ」について掘り下げた、色々とすごい話なので
気になった方は是非読んでみてください!